2023年から海外在住者もマイナンバーカードOK、でも海外送金やその他の問題あり

最終更新 2022/12/27

海外在住者やこれから海外在住になる人に頭の痛い問題だったマイナンバーに、少し光が見えてきました。

2022年11月29日にデジタル庁のワーキンググループから「マイナンバー法の改正事項」(PDF)が発表され、

  • 2023年1月から海外在住者もマイナンバーカードを取得できる。
  • 2024年から在外公館でマイナンバーカードで発行(予定)

となりました。→FNNプライムオンライン(2022/12/07) マイナカード 海外で取得可能に 「デジタル社会のパスポート」に

内容の説明や問題点については、コロナ禍のなか帰国するときに役立つ情報を提供してくださった週末海外ノマド「ダイスケ」さんが、ユーチューブで以下の動画をアップされています。ぜひ一度ご覧になることをすすめます。参考情報→コロナ禍の中ペットを連れて日本へ帰国する準備(帰国後のまとめ)

【参考情報】

1.2022年現在日本から海外送金する、また海外からの送金を受け取るには、日本の金融機関にマイナンバーを登録する必要があります。2022年現在に海外在住者が住民登録をしてマイナンバーを登録する手続きについては、→海外在住者がマイナンバーを受取る手続きと注意をごらんください。

2.マイナンバーを金融機関に届けることと、マイナンバーカードの受取りは違います。(一時帰国して住民登録してからマイナンバーカードを受け取るには、1-2ヶ月かかります。)海外への送金や海外からの送金を受け取るためにマイナンバーが必要なら、住民登録するとすぐに受け取れるマイナンバーの入った住民票の写しが使えます。必要な枚数の住民票の写しを用意して金融機関に届けるとよいでしょう。※金融機関によっては紙の住民票の写しを要求するところもあります。(一部の金融機関は住民票の写しの画像添付でOKです。)

ただ、現状では海外在住者やこれから海外在住になる人にとっては、まだまだ問題があります。

ここでは、日本の銀行口座の管理、年金の管理、日本での税金について説明します。

1.銀行の海外在住者向けサービスは不満あり

たしかに日本のいくつかの銀行は、海外在住者向けのサービスをしています。しかし、それぞれの銀行のサイトの海外在住者向けサービスは、

  • 海外赴任や留学などの年限を限る海外在住者向け(長期滞在ビザ取得者には不向き)
  • 日本在住中は使えていたサービスが使えなくなる
  • スマホを変えたとき、海外でアプリをダウンロードできない。
  • 余計な手数料がかかる
  • そもそも銀行のサイト上でサービスについての説明がない

といった、満足できるものではありません。この点は、今後の日本の銀行のサービス改善を求めたいです。

※参考サイト→WISE 海外赴任しても使える銀行口座6選!非居住者向けサービス・手数料解説 の中頃に説明

 

※※それぞれの銀行の海外在住者向けサービス(リンク先はそれぞれの銀行の説明ページ)→三菱UFJ銀行〔グローバルダイレクト〕、三井住友銀行〔SMBCダイレクト・グローバルサービス〕、プレスティアSMBC信託銀行みずほ銀行りそな銀行ソニー銀行

それで、わたしが海外在住時は以下のようにして、金融機関には海外在住がわからないようにしていました。

  • 親族の住所に運転免許証の住所を変更し、金融機関への届け出住所は免許証の住所にする。(免許センターに本人宛に届いた消印のある郵便物を持参するとOK)
  • 金融機関から電話で問い合わせがあれば、不在と伝えてもらいあとから電話する。

参考情報→UFJについて 海外送金何でも相談掲示板での読者の質問と回答

2.年金の管理

海外在住者も、ネット上で年金の管理ができるようになるとのことです。しかし、いまだに紙の書類のやり取りが中心の年金ですので、ネット上の手続きはゆっくりとした進展になるでしょう。(私自身は、一時帰国時に年金事務所に出向いて確認し、手続きしました。)

厚生年金と企業年金連合会の年金で経験したことをまとめます。※国民年金、共済年金については不明です。

※参考情報 海外在住者と日本の年金受取り

(1)厚生年金

電話で海外在住を伝え手続き書類を返送すると、年金支給明細は海外の住所へ郵送してくれました。在留届で本人の生存と海外住所を確認後も源泉徴収をせずに日本国内の銀行の年金受取口座に送金してくれました。

(2)企業年金連合会

在留届で本人の生存と海外住所を確認後、年金の送金先について、1.全額の海外口座への送金 2、源泉徴収したうえでの国内銀行口座への送金、のどちらかを問答無用で求められました。(海外在住がわかっているのに源泉徴収をする理由がわかりません。)

しかし、いくら連合会が海外送金手数料を負担してくれても、2回の両替(円→米ドル、米ドル→マレーシアリンギット)の両替コストや中継銀行手数料の負担を考えると、Wiseで送金するほうがお得なので名より実を取ることにしました。

3.日本の税金関係

庶民的な金融資産の私ですが、海外送金先として自分名義の海外の銀行口座を登録したので、日本の銀行から在住国の税務当局へ届ける書類を求められました。(日本と海外両方に家があるといっても通りませんでした。なお銀行は届けたマイナンバーだけでは海外在住はわかりません。)

  • 1億円以上の金融資産を持っている人

が海外在住になると注意が必要です。日本帰国時・国外転出前にカード取得できたとして、必ずしもメリットばかりではない話の最後には、円安になったため円での評価益が出た金融資産に課税された経験が紹介されています。詳しい情報→国税庁 国外転出時課税制度のあらまし (PDF)くわしくは税務署や担当税理士に相談してください。

そのほか、海外在住者の相続税金については、海外送金.comが詳しいです。

 

以上、海外在住者がマイナンバーが使えるのは来年からのようですが

  • 在外公館でマイナンバーの手続きができるのは1年以上先になる。

さらに

  • 日本の銀行や年金が、海外在住者がネット上で手続きできるように対応するにはそれなりの期間が必要でしょう。

ですから、のでのんびりと待ちましょう。

そしてそれまでは、日本在住者のふりをするして問題に対応する、しかないと思います。

 

以上です。

 

 

 

 

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